

スーパーのレジ袋と原油の関係
2008年 07月 08日 - 02:00 by Tori
最近本格化してきたノーレジ袋運動ってどうなんだろう? 普通に考えると原油からガソリンを生成するときにでる材料の有効活用なんだから、 意味ないのではないか?と疑問を持ったので調べてみました。 以下は2004年のちょっと古いデーターを元にしています。
まず、スーパーのレジ袋・ゴミ袋に使われている材料は 高密度ポリエチレン(以降HDPE)である。この材料はある程度強く、低コストであるが 裂けやすい特徴を持ち、厚くすると柔軟ではなくなる為使い道が特別な用途に限られる。 つまるところ袋しか作れないような材料ということ・・・。
原油100%はガソリン25%、灯油11%、軽油16%、重油28%、そしてナフサ8%になる。
そのナフサ8%の内28%(全体では2.24%)がエチレンになり、
さらに9%(全体では0.2%)がHDPEとなる。
またナフサは日本では足りないため輸入もしている。換算すると11.84%ほどの輸入量
になり、合わせると約20%、この20%のナフサはエチレンでは5.6%、HDPEでは0.5%となる。
スーパーのレジ袋の消費量を換算すると0.1%ほどとなるので、HDPEの0.2%にも達しておらず、
ノーレジ袋運動で0.1%を減らしていく試みは原油の消費を減らす効果がないことがわかる。
これ以上消費が増えていくのはこまるのは確かなので、有料化して消費をある程度押さえることには
賛成できる。ただ、もともと使い道がスーパーのレジ袋くらいしか無いHDPEを
使わないようにしても、焼却処分となるだけなので無くす意味がないし、必要以上に高くする必要もない。
この点、瓦解を招くような今のノーレジ袋運動のやり方には問題があるとはおもう。
ノーレジ袋運動をしても原油の消費量は減らないのだから・・・。
そんなことに時間とお金を掛けるよりも、無駄に明るい照明、オープン冷蔵庫等いろいろと、
取り組まなければいけない問題はあるはずである。
話が逸れてきましたが、 上で出てきたナフサは、プラスチック、燃料、化学繊維、合成洗剤、化学肥料、 合成ゴムなどの原料となっている物で、もはや無くすことの出来ない物となっている。 上記に示したとおり、ナフサは原油から作られるそれよりも倍以上も多く消費されている。 原油の生成ではナフサの供給が追いついておらず、それだけ消費している。
また意外に思われるかもしれないが、日本にはガソリン(と軽油)があまっているそうで
国外で需要が高いときには時として輸出さえしているようだ。(いまはどうなのか?)
生成技術が優れており、プラントや輸送手段を豊富に持っている、生成コストが高すぎる為に価格が高い、
といった点から、だぶついているんですね。(輸出については需要が高いときのみ輸出している程度)
注意:原油はすごく沢山輸入しているし、年々増えている。ナフサの輸入量は減っているが原油の輸入量が
増えている為なので、消費が押さえられている訳ではなさそう。
まとめると、スーパーのレジ袋を使わないことより
ガソリンの消費を押さえつつ、ナフサ製品を消費しないように(リサイクルするように)する
ことが重要だということですね。
現在、一部家電等(14種類)にて販売者による製品回収義務が課せられていますが、
他の様々なリサイクル可能な製品にも同様の義務を課していく必要があるのではないでしょうか。(あとあるとすれば、税金のバランスで調整するとかでしょうか。)
それにしても、ノーレジ袋運動推進派の人はほんとうに、石油資源節約を自分の頭で考えているのだろうか。 ただ見聞きした話だけで裏をとらないで動くとこうなるんでしょうね。やれやれ。
ちなみに
携帯電話は早ければ2009年春にも法律が施行されるようです。
衣料品は現状10%ほどのリサイクル率、主にスーツ(紳士服)でしょうか。他の衣料品は?
廃タイヤのリサイクル率は89%、昔古タイヤがその辺に放置されていたイメージがありますが、
意外に高いですね。
もっと最近のデーターから調べないとだめかな・・・。
追記
私もいまみているところですが、わかりやすい資料が出てきたので紹介しておきます。
世界の石油化学製品の今後の需給動向について
http://www.meti.go.jp/press/20080523005/20080523005.html
平成20年石油化学製品需要見通しについて
http://www.meti.go.jp/press/20080111001/20080111001.html
これをざっと見た感じですと、国内だとエチレン製品の生産量、
需要共に横ばいだがプロピレン製品は右肩上がりになっている。
つまり国内ではレジ袋用の材料は余っているはず。(コスト的に日本で作っても利益につながらないのか?)
しかし世界としてみるとどちらも右肩上がりで中でも中国の増加がすごい。
世界でみるとエチレンも余っていないのでしょうね。
こうなると
・日本国内でレジ袋用のエチレンが余っているのなら削減する必要ないのでは?
・レジ袋を減らしても日本へのレジ袋減自体の輸入量が減るだけで、原油消費量は減らないのでは?
といった国内だけに限った考え方はおかしく、何の問題も解決につながらない。
世界での原油の消費バランスを考えていかなければいけないんですね。(前の記事意味がない・・・)
世界のバランスの中でレジ袋がボトルネックになっているかは不明ですが 中国や韓国ではレジ袋の無料提供が禁止されたり、他国でも税金かけたりしているようです。 実効果は不明ですが、需要の大きい中国がこういった動きをするのはたいへん重要ですね。
レジ袋削減させたいなら、それはなぜかを消費者に明確に説明しないと、不便になることを納得できないですよね。 しかし世界での原油の消費バランスを調べるのは困難でしょう、こういったことがわかる仕組みがまずは必要なのか。 (そんな仕組みがあれば、いま石油価格の過剰(バブル的)な高騰は、おきにくくなるかもね。)









